平和に安心して楽しく暮らせる社会

アクセスカウンタ

zoom RSS 耐震改修工事の性能保証

<<   作成日時 : 2007/03/17 22:21   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

大地震の切迫性が強調されています。既存住宅の耐震性は大丈夫でしょうか。
耐震診断、耐震補強工事の課題について述べます。

営業マンとのやり取り

我が家にも「無料耐震診断サービス」と「耐震補強工事」の営業マンが訪れます。
「田圃に盛土した宅地で超軟弱地盤ゆえ、上部をいじっても役立たないから、耐震化はしない。
もう築27年、地震が来る前に家が朽ちるか、夫婦とも他界する方が先である確率の方が高い。」と建築屋らしからぬ(正しい?)説明を営業マンにし、工事を断っています。

大地震で役立たないから、耐震補強工事をしない

ところで、静岡県の県民意識調査(平成17年8月)によると、耐震診断の結果、補強が必要と判定された中で補強しなかった24人の「補強をしなかった理由」は下記の通りです。

(静岡県民の意識調査) 
イ、費用がかかるから 83.3%
 ロ、補強しても大地震の被害は避けられないと思うから   
58.3%
 ハ、手間がかかるから 20.8%
 ニ、補強のやり方がわからないから 4.2%

約6割弱が回答した「ロ、補強しても大地震の被害は避けられないと思うから」が重要です。

大金叩いて、補強工事をしても、今の行政が勧める耐震改修工事の場合、「住宅が壊れない保証」がないことに気づいたわけです(?)。

保証がないということは、耐震改修工事をしても、大地震の被害は避けられないと考えたのでしょう。
静岡県民は、実に、立派な思考をされる県民だと感心しました。

何故、耐震改修工事は進まないか

国や自治体は地震の切迫性を訴えています。
耐震改修工事の啓蒙と診断や工事への助成、更には税制上の優遇をしています。
それでも、耐震改修は進んでいないそうです。

静岡県民意識調査から水平展開して考えるに、国民は、次のような疑問から、耐震補強に取組まないものと考えます。

(耐震補強が進まない事由)
@ 政府が切迫性を言うが実態が分からない
A 耐震診断に疑問がある。
B 耐震改修しても、地震が来る前に建物が朽ちるか、ないしは自分自身の寿命が先に来ている。
C 阪神淡路大震災は明け方に発生したから住宅の死者が多かった。
しかし、地震は日中発生する確率の方が高い(?)。だとすれば、同じ民間施設でもビルとか、スーパーマーケット、ホテル等々で被災する割合も高いはず。
先ずそのような民間施設を優先して耐震化して欲しい。
D 耐震診断、耐震化工事を言う政府自治体自身の公共施設の耐震化が進んでないではないか。
E 自宅が破壊しても、大きな迷惑を他人に与えない。
F 家自体にガタがきている。補強工事は意味ない。
G 地盤が悪いので、上部だけ補強しても意味がない。
H 静岡県民が指摘した、費用と手間隙がかかる。
I 同じく、静岡県民の言う、補強しても大地震の被害は避けられないと思う。
J 行政も業者も耐震補強工事の性能保証をしてない。

まだまだあるでしょうが、以上11点が耐震改修工事の進
まない事由と思います

耐震補強工事の性能保証は必要

上記Jの「耐震補強工事の性能保証がない(から、耐震補強工事はするつもりはない)」への配慮、
つまり、耐震改修工事の品質保証制度を確立して、国民に耐震診断及び耐震改修工事を訴えるべきでしょう。

 11点の中で、この性能保証は基本的な必要事項です。
補強結果に対し、保証なくして、耐震化を勧めることは真に疑問と言えます。

ところで、地震に対する保証ですから、少なくとも改修後30−50年間の地震が対象となります。
耐震改修工事によって、何について、30‐50年間、どのような保証が出来るのか、明確にする必要があります。

性能保証体制の整備

耐震改修工事の保証は大事ですが、それ以上に大事なことは、性能保証できるだけの体制が整備されているかと言うことです。
保証体制の整備がないところでの保証とか保証書は殆んど意味を成しません。

性能保証のためには、次の5点が必要となります。
自治体は、耐震改修を奨励するに当たっては、性能保証に必要な品質保証体制の整備を確認しておく必要があります。

性能保証に必要な品質保証体制の整備
@木造住宅の耐震診断技術の確立
A木造住宅の診断技術者の養成
B木造住宅の耐震改修設計技術の確立
C耐震改修工事業者の育成
D工事の検査・検証技術・制度の確立

現状、一部の特殊な例を除き、上記の品質保証体制が整備されているところはないまま工事だけが進んでいると言っても過言ではないでしょう。

Aについて言えば、半日から一日の講習で診断技術専門家を養成し、BーDにいたっては、有効な施策は殆んどないといえるでしょう。

その結果、設計や検査・検証の実態も分からないまま、工事が進んでいるーそのようなことがない様に願うのみです。

性能保証があっても、その実効が心配です。

では、品質保証およびその前提としての性能保証に必要な品質保証体制の整備があれば住民にとって問題は解決するでしょうか。

住宅リフォーム工事を見た場合、キッチンやバスユニットの取替え、あるいは屋根の防水工事等々は、目で出来栄えを確認できます。また、数日から1年の使用で、欠陥があれば欠陥が確実に分かります。

ところが、耐震補強工事の性能検証について、次のような特徴が有ります。

(耐震補強工事の性能検証の特徴)
@ 耐震改修工事の性能は、地震が来なければ分からない
こと(検証の非即時性)
A その地震はいつくるか分からないこと、来ないかもしれないこと(検証機会の不確実性)
B 多種多様な木造住宅を対象とした耐震診断と改修設計自体の評価が困難であること(設計評価の困難性)
C 地震発生前に建替えや模様替え等がありうること(検証対象の消滅・変更)、
D 注文者や工事業者も地震発生時には存在しないかもしれないこと(当事者の変更)

このような耐震改修工事の特性から、工事の性能保証があっても、心配です。

現状の不安、心配

一方、更に心配なことは、このような改修工事の特性から、性能や品質確保への配慮を欠いたまま、安易に、耐震改修を勧め、耐震改修工事が進んでいるとしたら、問題でしょう。
このような心配は、杞憂であることを希望します。

耐震改修の必要性の総合評価

最後に、診断結果から耐震改修の必要性が言えたとして、全ての住宅を一律耐震改修すべきか否かは別問題と考えます。

この診断は、住宅と言うハードの診断のみです。
ハードの診断結果を踏まえ、総合的な視点から、耐震改修の必要性を評価すべきです。
同一の診断結果(「ハード評価」)の住宅であっても、耐震改修の必要性は異なってきます。

次のような観点を加えて、総合的に耐震改修の必要性を評価する方が良いでしょう。

(ハードの評価に加えるべき評価  総合評価)
@ 公共の安全確保の観点からの必要性の評価
(公共安全評価)
A 住宅使用者の観点からの必要性の評価
    (住宅使用者評価)
B 当該住宅の今後の期待使用年数の観点からの必要性の評価
    (資産評価)

例えば、高齢者が年間20日程度利用する、広大な別荘地の中にある築30年の住宅は、「公衆安全評価」「使用者評価」「資産評価」の面から、耐震改修評価は極めて低いでしょう。

一方、不動産を営むものが、狭いが人通りが多い、賑わいある商店街に面する店舗つき住宅(例えば築5年)を賃貸しているとした場合、どうでしょうか。

前述の別荘に利用する住宅と同一の耐震診断結果(「ハード評価」)であったとしても、この店舗つき住宅は「公衆安全評価」「使用者評価」「資産評価」の面から、耐震改修評価は極めて高いでしょう。

このように、耐震改修は「ハード評価」「公衆安全評価」「使用者評価」「資産評価」等総合的な視点から決めるべきでしょう。

築35年のガタが来ている木造住宅に住む80歳の高齢者に、耐震改修を勧める営業が、行政の大地震の切迫性を根拠に、堂々と行われているような気がします。事実でないことを希望します。


心配が絶えない、木造戸建住宅の耐震診断と耐震改修工事が、遅遅とであれ、進んでいることは間違い有りません。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
耐震改修工事の性能保証 平和に安心して楽しく暮らせる社会/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる